Contents

記事コンテンツ

経営における多様性の意義

コラム

今日の企業現場において、新たな価値を生み出し、イノベーションを創出する上で、人材の多様化は必要不可欠と言われています。

しかしながら、日本においては様々な価値観を持つ多様な人材を経営に活かそうとすることに、大変保守的であると感じてしまいます。

その考え方が最も顕著に表れているのが、日本の管理職に占める女性の割合の低さです。


※労働政策研究・研修機構 (JILPT) 「データブック国際労働比較2023」


世の中は、人種、年齢、性的指向など、様々な背景を持つ人々の価値観で溢れています。

まだまだ課題は山積していますが、かつてよりも確実に、人とは異なる価値観が尊重される世の中に向かっています。

またその価値観は、日々ものすごいスピードで変化し続けています。


この現象は当然、消費者の心理や購買行動にも大きく影響しているでしょう。

企業がある一定のマジョリティ層の価値観だけに合わせて商品開発やサービス開発を行っていくと、またたく間に時代に取り残されていきます。


このような環境からも、もし企業の中に、同じ年代、同じ性別、同じような考えを持つ人だけで意思決定を行う場しかないとすれば、それは可能性を自ら狭めているようなものだと言えます。


日本は、古き良き文化や過去の経験に必要以上にしがみつく傾向があるように思います。

これは企業も人も同じです。


良いものは残すべきですが、古くて使えなくなったものは潔く捨てる勇気も必要です。

「この業務はこの人しかできない」「このやり方は残さなければいけない」といった固定観念を自ら壊してみることも大事だと思います。

これまでのやり方を変えてみると、思いもよらなかったところから新しい発想が生まれたり、予想だにしていなかった人が急激に成長したり、といったことはよくあることです。


過去を捨て、違いを受け入れる姿勢を持つことが、イノベーション創出に向けた最初の一歩なのではないでしょうか。